蓄音機から、ふつと音が途切れた。木々のどよめきと、湿った窓に気付かされる。 小雨にも目をやらせない程、蓄音機は唄い続けていた。 ドビュッシーのレコードは母のお気に入りで、幼い私がそれを投げた時は酷く怒られた。 でも、今の私なら、このレコードは…
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